ストラテジー&タクティクスの戦略ツール
マインドフロー
●顧客がファンになってくれるまでの7つの関門
ビジネスの一つの目的は、ファンとなるお客様を多く持つことです。ファンとなったお客様は、リピート購買してくれる、お客様を紹介してくれる、など、ありがたい存在となります。
しかし、そんな簡単にファンにはなってくれません。通常は、
認知 : 知らなければ興味を持たない
興味 : 興味が無ければ行動しない
行動 : 行動しなければ、買おうと思わない
比較 : 競合商品と比べて勝っていなければ買わない
購買 : 買わなかったら使わない
利用 : 使わなかったら愛情を持たない
愛情 : ファンにならなければ、リピートしてくれない
の7つの関門を順番に通過していきます。順番や内容の詳細は業種業態によって変わるでしょうが、流れはこのようになるでしょう。つまり、
商品・ブランドを広告などで知る
↓
キャッチコピーや宣伝内容から商品に興味を持つ
↓
HPを見る、店に行く、資料請求するなどの行動をする
↓
競合商品と価格、性能などを比較する
↓
お金を出して購買する
↓
マニュアルなどを見ながら使う、食べる
↓
気に入ってリピート、口コミする
というプロセスでお客様が動いていくのです。
そして、お客様がどこで止まっているかによって、やるべきことが全く違います。知らないのであれば(認知関門で止まっている)、広告をします。競合商品に負けている(比較関門)であれば、競合優位を伝えます。使ってもリピートしてくれないのであれば(愛情関門)、製品改善をします。
これを知らないと、見当はずれの行動をとってしまうことになるのです。要するに人、モノ、カネの無駄遣いをしてしまうのです。十分に知られている製品なのに認知型のTVCMをする、というのはかなりのムダです。
マインドフロー上でボトルネックとなっているポイントを集中して改善すれば、効果がでるのは当たり前の話です。それが計器・コクピットを使いながら経営する、ということです。
●数値化するのがポイント:経営コクピット
マインドフローの各関門は、数値化できます。例えば、
認知 → 潜在顧客中の認知率・ブランド想起率
行動 → HPの訪問者数
愛情 → 全購買者中のリピート率
などです。
●実例:キリンの「フリー」とサントリーの「オールフリー」
マインドフローの数字は通常社内秘で、外に出てくることがありません(私のお客様の事例も紹介できません)。
が、たまたま公開資料でそのような数字があったので、紹介します。2010年に伸びた「アルコールフリー」ビールです。
ここからわかることは色々とあります。
例えば、キリン「フリー」は、飲んだことがある人は、知っている人の48.9%ですが、飲んだことがある人の中で次も飲みたい、という人は49.2%です。
それとサントリー「オールフリー」を比べてみましょう。「オールフリー」は、飲んだことがある人は、知っている人の20.9%とキリン「フリー」より圧倒的に低いのですが、逆に、飲んだことがある人の中で次も飲みたい、という人は66.9%と、キリン「フリー」より相当高いのです。
これによって、それぞれのブランドの課題が浮き彫りになります。
マインドフローをこのように数値化することで、わかることが色々とあります。そして打つべき手が変わってくるのです。
もちろん業種業態によって数字は違いますし、社内に数字がある場合も無い場合もあるでしょう。
ストラテジー&タクティクスは、御社にあったマインドフローを設計、数値を把握し、調査を行い、問題点を洗い出します。数字が無ければ、それにあった調査を提案・企画します。
弊社代表の著書の影響か、このコンセプトがかなり広まっているようですが、マインドフロー開発者の弊社代表が直接コンサルティングいたします。
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